投稿日:2022年4月10日 | 最終更新日:2023年11月6日
ウェブサイトが必要かどうか考える

「ウェブサイト(ホームページ)がいらないなんてことあるの?」と思われるかもしれませんが、あります。以前は、創業する前には自分のホームページを持って、ブログを始めてブランディングを…などといわれていましたので、特に創業セミナーなどを受けられた方は、ホームページは必須だと思っていらっしゃるかもしれません。
ですが今はホームページを持つことは必須ではありません。
ホームページを持つ目的は単純化すれば「インターネット上に情報を置いておくこと」です。この目的が叶えられれば、ホームページでなくてもいいのです。
Googleビジネス プロフィールを設定する
最初はホームページがなくても良い例としては、実店舗・事務所(バーチャルオフィスやシェアオフィスでなく、住所が公開できるもの)がある場合です。
この場合はGoogleビジネス プロフィールを設定しておけば検索結果に優先的に表示されますので、そこをしっかりしておけば大丈夫です。
むしろ、実店舗・事務所があるのにGoogleビジネス プロフィールを管理しないでホームページを作るのは、順序が違います。
自社のホームページが検索のトップにでるには時間がかかりますが、Googleビジネス プロフィールを設定しておけば、店舗・事務所名や住所検索でトップに表示される店舗・事務所の情報を自分で管理できます。トップに表示される情報を管理するのが最優先です。検索する人は、基本的に最初のページしか見てくれません。

Google ビジネス プロフィール – Google にビジネスを掲載
ウェブサイトのタイプを決める
ホームページを作ります、と決めたとして、どんなホームページを作りますか?
いわゆるコーポレートサイトやECサイト、オウンドメディア――それぞれ役割も作り方も違います。ご自分の事業に必要なのはどのようなサイトですか?
今必要なのは?将来に繋げるものは?費用はどのくらいかけられるか?を考えて、決めることになります。
避けたいのは、「とりあえずないと格好がつかないから」、「金融機関で口座を作るときに必要だといわれたから」等の漠然とした理由でつくるのに、費用をかけてしまうことです。
そのようなとりあえずの用途でしたら、無料で作れるページ1枚のものでも十分かもしれません。しっかり要件が固まってから、改めて費用をかけて作った方が良いのではないでしょうか。
ウェブサイトの見本を探す
「自分の事業に必要なホームページがどんなものなのか分からない」というときは、同業他社のホームページを探しましょう。「コーポレートサイトとオウンドメディアの運営をやっている」、「ECサイトはなくInstagramで販売している」などが分かったら、とりあえず同じことをやってみましょう。
当サイトCo-officeでは徹底して「真似る」ことを推しています。「分からなければ真似る」、「迷ったら真似る」が鉄則です。
誰かが先に試行錯誤して成功しているなら、その試行錯誤の恩恵にあずかるのは悪いことではありません。良いと思ったら、デザインなども参考にしてかまいません。大事なのはパクリにならないことです。真似ることと剽窃することは違います。そこを間違えなければ大丈夫です。
ドメインを決める
ドメイン名の決め方は、別の記事「ブランデング事始め「ネーミングやロゴデザインを考える」」でご紹介していますので、ご一読ください。
誰が運用するか決める
ホームページも運用する担当者がいなければ維持できません。担当者は確保できますでしょうか? ご自分でやるなら時間は確保できますか?
そこをよく考えてからはじめましょう。もし、運用するリソース(人・時間)が確保できないのであれば、極簡単な、メンテナンスもほぼ必要のないものに留めておくしかありません。
ウェブサイトの作り方を決める

内製する
できることなら内製(自社で制作)をおすすめします。修正事項がでた場合でも、すぐに直せるからです。少しの修正でも都度、時間と費用をかけて外部に依頼しなければならないと、運用の負荷が大きくなります。
内製する場合もいくつか方法があります。
ホームページ作成サービス(Wix、JINDOなど)を利用する
独自ドメインを利用する場合は、月額1,000円程度~費用がかかります。
コーディングするよりもずっと簡単で、テンプレートを使えば誰でもそれなりの見た目のホームページが作れます。
WordPressで制作する
公開されているホームページの4割近くがこれで作られているといわれるほど有名なCMS(コンテンツ マネージメント システム:コーディングができなくてもウェブサイトを構築できるシステム)です。
難易度はホームページ作成サービスとコーディングの中間くらいだと思ってください。コーディングの知識は基本的には必要ありませんが、基本的なシステム運用の知識は必要です(その部分を外注するという方法もあります)。
自由度と制作・運用費も、ホームページ作成サービスとコーディングの中間くらいです。
SEOに強いといわれますが、Wordpressを使えば自動的にSEOに強くなるというわけではありません。SEOに適した構成で作りやすい、テーマによってはSEOを考えて構築されていて、対策がとりやすいなどの理由からです。
ですので、SEOに関する基礎知識とHTMLの構造に関する基礎知識などがなければ、Wordpressを入れたからといってSEOに強くなるとは言えません。
(以前、SEOに関するセミナーで「なぜWordpressなんですか?」という質問に対して、講師の方が「私はWordpressがSEOに強いと言われているから勧めているので、理由までは分かりません」と堂々と答えていて驚きましたので、あえて書いておきました。)
自分でコーディングする
ホスティング先次第では、ほぼ無料で独自ドメインのホームページが運用できます。
それなりのスキルが必要とされますので、万人向けではありません。
外注する
制作会社に委託をする方法です。
クオリティは高くなりますが、費用もそれなりにかかります。少なくとも20万円~からはかかりますので、必要な内容、要件が固まってから委託することをおすすめします。(数万円でできるものは数ページの小規模のものですので、ホームページ作成サービスで作るのとあまり変わりません。)
また、制作後のメンテナンスについても、簡単な修正程度は自社内でできるようなシステムにしておきましょう。それができないと結局は放置サイトになってしまい、お金の無駄になりかねません。
目的がはっきりしてから実施するべきです。
作る時期を決める

ホームページはあって邪魔になるものでもありませんので、作っておくにこしたことはないかもしれませんが、創業前または創業直後に作る必要がないことも多いです。
ホームページを作るために使える補助金もいくつかありますので、それを利用するために後から作る方がいい場合もあります。既にあるホームページの改良には使えない補助金もあるからです。ですので、必要になってからもしくは補助金が利用できるタイミングで作るのも良いのではないでしょうか。
一昔前は、「起業・開業前からブログを書いてブランディングをしておくこと」とよくいわれていましたが、今はGoogleのアルゴリズムアップデートにより、個人ブログが検索上位に表示されることは難しくなっています。このため、アフィリエイトなどでも、SNSで集客してウェブのLP(ランディングページ:ユーザーが最初に訪れるページ。主に、広告をクリックした先のページで、商品やサービスの紹介・販売に特化したページ)に誘導する手法がとられるようになっています。
この傾向を考えると、起業・開業前にはホームページを作るよりも、SNSに力を入れておいた方が効率的です。
